シンポジウム

第27回日本畜産学会若手企画シンポジウム(2024・京都大学)

ランチョンセミナー
『データの洪水』を乗り越えるすべ
〜オミクス解析の観点から〜

開催日時:
2024年9月17日(火)12:00-13:00
開催場所:
京都大学 農学部総合館 第Ⅲ会場(W214)
演者:
岡田 大瑚 氏(京都大学大学院医学研究科 附属ゲノム医学センター)
世話人:
小川 伸一郎(京都大)、渡邊 源哉(農研機構)、吉田 悠太(茨城大)
協賛団体:
一般財団法人旗影会
参加者数:
106名(若手企画委員含む)

想定をはるかに上回る灼熱の京都大会を迎え、大会終了とともに秋の空気を感じ始めました。これは恐らく、百周年を迎えた日本畜産学会において、本大会に参加された皆様の熱気に違いなかったことでしょう。このような記念すべき大会において世話人を務めさせていただき光栄に思います。

さて、今回の若手シンポジウムランチョンセミナーは、「『データの洪水』を乗り越えるすべ 〜オミクス解析の観点から〜」というテーマで開催いたしました。ご講演いただいた岡田大瑚先生は2016年3月に京都大学農学部をご卒業されましたが、その際に日本畜産学会第121回大会@日本獣医生命科学大学にて発表されており、日本畜産学会とは少しばかりの縁もあります。発表時点で京都大学大学院医学研究科所属であり、ゲノム・オミクス解析を中心とした理論的側面から医学・生命科学分野のデータ解析手法の開発や計算ゲノミクスを用いた老化研究にも注力されておられます。

今回、『データの洪水』という表現を使わせていただきましたが、近年、農学畜産においても、ものすごい速さで多種多様なデータが容易に大量取得できるようになってきました。この点に関して、異分野で既に業績を挙げてこられてきた新進気鋭の若手研究者でおられる岡田先生から、非常に限られた時間になってしまいましたが、様々なエッセンス・ヒントの詰まったご講演を賜りたく、この度お声がけさせていただきました。この場をお借りして、岡田先生に改めて感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました。

本大会の特色として、複数の企業ランチョンセミナーとの並行開催がありました。観点の重複しない内容を意識した結果、『異分野で活躍される若手の先生』に『先端領域のトピックスをお話しいただく』運びといたしました。参加者が少なかったらどうしよう…と心配になった時期もありましたが、蓋を開けると、会場が埋まるほどの方々にご参加いただくことが出来ました。ご身分を拝見しても、学生、教員、企業の方々と幅広く、関心の広さが窺い知れたところです。ご参加いただいた皆様には、大変感謝申し上げます。

事前申込いただいた方に対しgoogleフォームを活用したアンケートを実施したところ、『オミクスという難しそうに聞こえるテーマを分かりやすくお話しいただけた』『タイムリーな話題で良かった』『新しいメソッドの話は聞いていてワクワクする』『自分もやってみようと思えた』など良い評価を複数いただくことができました。持ち時間の制約もあり、狭く深い話を短い時間で駆け抜けていく形となってしまい恐縮ですが、ありがとうございます。『お弁当が京都らしかった』という感想もいただき、ひっそりと嬉しさを嚙み締めております。一方で、いささかテーマが専門的過ぎたためか、タイトルが少しフワッとしすぎたためか、置いてけぼりの方を生み出してしまったところもあったようです。関連用語については、事前に何らかの形で知識共有するような動きが必要だったかもしれません。ご期待に沿えず申し訳ありませんでした。また、当日参加の方も複数おられたことから、立ち見が発生してしまいました。次回以降への反省点に含みます。

今回のアンケートでは、自由記入欄を設けました。その回答の中に『グループの勢いを感じた』『若手の委員で組織だって頑張っておられる』とありました。ありがとうございます。若手企画一同、これからも頑張ります。また、『「学」からももっと新しい畜産を』という回答もありました。今回は異分野の先生をお呼びしましたが、畜産の世界だけ見ても、背景の異なるたくさんの方々がおられます。今回、灼熱の京都大会を味わって、気候変動含むたくさんの乗り越えるべき障壁を(再)認識されたことと思います。是非力を結集して、『木を見て森も見た』畜産研究を展開し、分厚い壁に風穴を開けられるようにしていきたいと思いました。

最後になりますが、示唆に富むご講演をしてくださった岡田大瑚先生に改めて御礼申し上げます。また、本シンポジウムの開催にあたり協賛いただきました一般財団法人旗影会、ご助力いただきました大会実行委員の先生方に心より感謝申し上げます。帯広畜産大学・口田圭吾先生より快く写真を提供いただきました、厚く御礼申し上げます。

文 小川 伸一郎(京都大)

ご講演いただいた岡田大瑚先生

ランチョンセミナー中の風景

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