シンポジウム

第18回若手企画シンポジウム(2018春・東京大)

ランチョンセミナー「動物の味覚研究の最前線と畜産学への展開」

開催日時:
2018年3月28日(水) 12:00〜13:00
開催場所:
東京大学 農学部 2号館121番教室(第V会場)
演者:
重村 憲徳 先生(九州大学 教授)・川端 二功(九州大学 助教)
世話人:
川端二功(九州大)、原健士朗(東北大)、白石純一(日獣大)、中村隼明(広島大)
協賛団体:
財団法人旗影会

今回の若手企画シンポジウムでは、「動物の味覚研究の最前線と畜産学への展開」という演題でランチョンセミナーを開催しました。はじめに、ゲスト講演者である九州大学大学院歯学研究院の重村憲徳先生から、「味覚(甘味・塩味)を介した栄養物質ホメオスタシス維持機構」という演題でご講演頂きました。味覚全般のお話をわかりやすく解説して頂いた後、全身のエネルギー代謝の状態によって甘味・塩味の感覚が巧妙に制御されていることについてご紹介下さいました。研究内容もさることながら、丁寧に作り込まれたスライド、語り口調、そして時にユーモアが挟まれたプレゼンによって、会場は圧倒されるとともに笑いにも包まれ、非常に密度の濃い時間となりました。

畜産学分野において、食欲やエネルギー代謝の研究は重要な位置を占めています。味覚と食欲・エネルギー代謝が複雑に絡み合っていることを重村先生の論文で知っておりましたので、是非とも畜産学会の先生方に味覚のことを詳細に解説する機会を作りたいと思い、今回のランチョンセミナーを企画しました。重村先生はすぐに講演を引受けて下さったので、この段階でランチョンセミナーが盛況に終わることを確信しました。

後半は本シンポジウムの企画者である川端が、「ニワトリ味覚受容体群の包括的理解とこれからの展望」というタイトルで発表しました。歯がなく、飼料をほとんど咀嚼せずに飲みこんでいるだけのニワトリも、様々な味質を味覚受容体を介して感じていることについて紹介しました。

当日は多くの先生方に来て頂き、質問もたくさん頂戴しました。まさしく、味蕾には未来があると強く感じました。素晴らしい話を提供して下さった重村先生と、参加して下さった皆様に対し、改めて御礼申し上げます。最後に、本セミナーの開催にあたり協賛して頂きました財団法人旗影会、そしてご尽力頂いた大会運営委員の先生方に、心から感謝申し上げます。

文 川端 二功 (九州大)

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