研究者の日常

学会?楽しいおしゃべりだよ

小宮 佑介(北里大学)CV
2022年5月

学生から、「学会に何をしに行くんですか?」と聞かれることがあります。私は「現地の美味しいご飯を食べながらおしゃべりするため」と答えています。もちろんこの後に「研究成果を発表したり、研究のディスカッションを行ったりするためだよ」とフォローを入れていますが、学会への参加には、この「おしゃべり」も重要な意義があると私は思います。

2020年〜新型コロナウイルスが猛威を振るい、生活様式が変化している中、学会の開催方法にも変化がありました。今までの対面式とは異なり、オンラインでの開催が主流となりました。発表のハードルが下がったり、web環境があれば参加できたりするなどのメリットがある一方、私が重要視する研究者間の密なコミュニケーションは難しくなりました。

私が学会参加で最も意義を感じることは情熱の伝播です。普段、授業を行い、研究室にこもって実験や書き物などをしていると、今ひとつ研究に対する気力が低下することがあります。それを解消する起爆剤となるのが学会です。学会で同年代の先生たちの活躍を聞いて刺激を受けるのはもちろんのこと、学会の空き時間などに雑談気味に研究進捗、教育活動や流行りのアイドル(これは冗談)について「おしゃべり」することが活力になります。

特にこのおしゃべりをしているときに「このアイデアは参考になるな」「自分も負けてられん」などと脳と気力が活性化します(秘蔵データもやりとりしたり)。ときにはお酒を酌み交わしながら、熱い夢を朝まで語ったりすることもあります(ですので学会で先生が二日酔いになっていても大目にみてあげてください!)。これはオンラインでは得ることのできない貴重なものであると思います。

学会って崇高なもので、参加が憚られる、、、などと迷っているという学生さんがいたら、「おしゃべり」する気持ちで気軽に参加してみてください。特に若手企画では研究者間のつながりを大事にし、楽しくかつ真剣に研究について取り組んでいます。コロナ禍が収束したら、またワイワイガヤガヤと夢を語りましょう!

ドイツでの学会のガラディナーのワンシーン。新たな出会いがあるのも学会参加の魅力。

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