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第9回男女共同参画学協会連絡会シンポジウム参加報告

 第9回男女共同参画学協会連絡会シンポジウムに,畜産学会の若手奨励・男女共同参画推進委員会より2名の委員が参加しました. このシンポジウムは,連絡会に加盟している68学協会が集まり,講演会・パネル討論などを行うことにより, 今後の科学技術の発展および持続可能な社会の実現に向けて必要とされる女性研究者の活用及びそのための支援策などについて, 有効な方向性を探ることを目的としています.特に本年は未曾有の震災を経験し,現在の科学者らが社会から求められていることを考えるために, 基底テーマを「命と健康」として,実動に向けた社会づくりに貢献するための討論が企画されました.

プログラム等の詳細はこちら(http://annex.jsap.or.jp/renrakukai/symposium1.html)



 男女共同参画学協会連絡会主催シンポジウムに参加して 〜雑感〜

 女性研究者支援という色合いが強かったこの運動も,女性技術者や男女を問わないポスドクまでに支援の対象が広がってきたことは, 女性研究者だけが優遇されるという肩身の狭さややっかみから開放されていい傾向だと感じた.
 対象が広がってきたということから,ふと思い出したことがあった.日本畜産学会で保育室を立ち上げさせていただいた 日本畜産学会大第99回大会で頂いたアンケートの中に,子供をもつ女性研究者というだけではなくもっと広げて立場の弱い人たちへの 配慮もされるような学会になればいいという提案を頂いた.例えば,会場をバリアフリーにするとか,目や耳に障害を持つ人にも考慮 したプレゼンを行うようになればといったご意見だったと思う.
 ポスドク一万人計画が1996年に策定されて以来,幾つかのポスドクを渡り歩いてきた第一期生はもう40歳をゆうに超えてしまったことに なるのだろうか.専門性の高い技術や知識をもっているドクターをみすみす渡り歩くことだけで疲弊させていいのかという思いに至った. 研究職につくことだけが人生ではないだろうし,彼らの知識や研究経験を必要とする職種が増えてくれたら,また企業が積極的に採用して くれたらと願うばかりだ.
 それにしても,なだいなだ氏も樋口敬子氏も,おいてますますお元気な様子にとても励まされました.
(松原悠子)



 参加報告および感想

 分科会A,全体会議およびパネル討論の一部に出席した.分科会Aでは,本シンポジウムの基底テーマである「命と健康」に 関わる問題として,主に原発事故に伴う放射能汚染および震災後の学生と地域住民に対する大学の対応についての講演があった. すべての演者が,放射線のリスクを一般市民に正確に伝えることの難しさを指摘しており,「白黒(安全/危険)を決めろという 要求に対する"灰色だ"というきわめて科学的な回答が,科学的判断に対する不信感となってしまう」(山下氏)という現状を 再認識させられるものであった.また,全体会議では,「政治と科学の間のルールの構築が日本ではまだ不十分」(有本氏)だと いう点も,科学(者)への不信感の一因となったことが指摘された.
 なお,ある講演者が「避難エリアで調査を行った際,サイレージやイナワラが前回調査時より明らかに減少していた. 生産者にとって飼料=資金源であり,他所に移動・使用されたと思われる」という趣旨のことを述べていた. しかし,イナワラによる牛肉汚染という問題は確かに起きたものの,サイレージについてはかなり早期に農水省から指導あり, またイナワラ汚染の実態が明らかになった後にそのような移動があったとは考え難い.単なる感想で根拠はない,と言い添えて いたので質問は控えたが,風評被害発生の一端(?)を垣間見た気がした.
                                           (須藤まどか)





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